大阪教育大学 教育学部 学校教員養成課程 小中教育専攻 中等教育専攻 家政教育コース

卒業生の声03

 高校の家庭科の教員になろうと思ったきっかけは、高校時代に夏休みの宿題でホームプロジェクト活動に取り組み、自分の生活をテーマにした学習に興味を持ったことです。

 大学時代は半日(2コマ)から1日かけての実験や実習にじっくり取り組めたこと、専門の講義では先生からのコメントがぎっしりと記入された提出課題やレポートを返却していただいたことなどが印象に残っています。大学院時代は朝から晩まで実験する日々を過ごし、結果をまとめて学会で発表する2年間を過ごしました。

 

 家庭科の教員になりたての頃は、世の中や社会の流れとともに常に変化する教科内容がとても面白かったです。例えば男女共修が始まり、それまでのスカートの製作がショートパンツの製作に変わったり、男女共同参画社会が言われる中で家族や家庭の機能が変化していったことです。また、家計を中心とした学習には消費者教育なども加わりました。そして、それらの学習内容をどのように目の前の生徒に伝えようかと、教材研究に没頭していました。

 

 生徒との関わりでは被服製作中や補講の時間に、普段は出来ない話(恋バナ)などをゆっくりとできたり、また、懇談で保護者の方と世間話をする中で、学校では想像できない生徒の姿を垣間見ることができたりして一緒に大笑いしたことなど、楽しかったことがたくさん思い出されます。

 

 現在は管理職になりましたので、直接生徒に授業することはなく少し寂しいのですが、生徒が調理実習を楽しみにしている様子や頑張って仕上げた製作品を見ると、家庭科の教員時代が去来すると同時に宝物のような幸せな記憶として残っていることに気付かされます。